2011.2.03

離島のガソリン値引き対策に31億円

1リッター当たり7円~15円程度引き下げ 離島支援事業

2011年度予算案に計上…政府 

政府は23年度予算案に、本土と比べ割高な離島ガソリン価格の引き下げを計る事業費として、31億円を計上した。ガソリンの輸送状況に応じて1リットル当たり7円~15円程度引き下げる。離島のガソリン価格をめぐっては、公明党、民主党、自民党などが、離島振興策として実質的な提言をしていた。

 国は現在、全国の各島がどのケースに該当するか、1島ごとの補助額について調査中だが小笠原村は、ドラム缶輸送地として引き下げ価格は輸送コスト(15/ℓ)となる見通しだ。昨夏の概算要求にない政治主導での事業だけに、同省石油流通課は「4月実施に向けて、大急ぎで制度設計を詰めている」としている。

 経済産業省関連予算によると、離島の石油小売店が島民にガソリンを販売する際、本土との流通コスト差分値引き販売(7円~15円程度)し、その値引き分を国が石油小売店に補助することで実質的な小売価格を引き下げる仕組み。

 公明党山口代表・は、「以前より「伊豆・小笠原諸島振興活性化対策委員会」を立ち上げ、本土に比べ割高な離島のガソリン価格の引き下げを国に要望してきた。」と述べており、小笠原村の佐々木幸美村議(公明党)は「これにより、平成23年度予算案に今回、経産省関連予算として31億円の事業費として計上された。伊豆・小笠原諸島は、ドラム缶輸送地としての引き下げ価格は輸送コスト(15/ℓ)などを勘案して補助することになった」と述べている。

 離島の小笠原のガソリン価格は、本土の(東京)の136円~140円に比べ1リットル273円で消費税だけでも14円と割高となっており、車社会の小笠原村は大幅な格差に深刻な問題となっている.

 全国に有人の離島315ある離島でも、273円の小笠原村を筆頭に伊豆諸島のガソリン価格は与論島、北海道の礼文島、利尻島を除けば上位10位を占めている。今年度の予算案が成立すれば、来年4月からにも実施される見通し。

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