NEw (2007年5月17日 )
林野庁関東森林管理局は、世界遺産暫定リスト(注1)に自然遺産として記載された、小笠原諸島の国有林野を健全な状態で保全管理するために、「小笠原諸島森林生態系保護地域」保全管理委員会を新たに設置し、その第1回会合を2007年5月18日16時30分から、小笠原ビジターセンター(東京都小笠原村父島西町)で開催することにした。
小笠原諸島は、これまで大陸と一度も繋がったことのない海洋島。優れた景観とともに数多くの固有種・希少種が見られ、特異な島嶼生態系が形成されているほか、太平洋中央海洋域での生物多様性保全上、不可欠な地域となっている。
委員会には、関係行政機関担当者、学識経験者、地元関係者らが委員として参加し、(1)アカギ、モクマオウ(注2)などの外来種に対する効果的対策、(2)歩道利用や属島利用のルール、施設設置に関する計画−−などを検討する。
この委員会で検討対象となる国有林野は、小笠原諸島の森林面積の8割以上を占めている。
◇ ◇
(注1)世界遺産条約の各締約国が将来推薦を行う意思を持つ物件のリスト。締約国は世界遺産推薦書提出の1年前までに、この暫定リストを事務局に提出しておくことが必要。
(注2)アカギはトウダイグサ科の常緑高木で、1910年ごろ、薪炭材として沖縄から導入された。落葉は他の植物の成長を阻害する物質を分泌するといわれている。モクマオウはモクマオウ科の常緑高木で、オーストラリア原産の導入種。乾燥地の2次林を中心に分布し、厚く堆積する落葉が他種を排除する。(EI Cネット)
「小笠原諸島森林生態系保護地域」保全管理委員会 名簿
【委 員】
清水 善和 駒澤大学総合教育研究部 教授
谷本 丈`夫 宇都宮大学 名誉教授
中山 隆治 環境省小笠原自然保護官事務所 首席自然保護官
鯰江 満 小笠原村エコツーリズム協議会 副会長
坂東 雅樹 小笠原支庁 支庁長
平賀 洋子 小笠原母島観光協会 副会長
堀越 和夫 NPO小笠原自然文化研究所 理事長
宮川 典継 NGO小笠原自然観察指導員連絡会 会長
森下 一男 小笠原村 村長
安井 隆弥 NPO小笠原野生生物研究会 理事長
【アドバイザー】
阿蘇品 勉 環境省関東地方環境事務所 国立公園・保全整備課長
井上 卓 東京都環境局自然環境部 自然公園担当課長
可知 直毅 (公)首都大学東京都市教養学部 教授
加藤 英寿 (公)首都大学東京都市教養学部 助教
苅部 治紀 神奈川県立生命の星・地球博物館 主任学芸員
川上 和人 (独)森林総合研究所野生動物研究領域 研究員
田中 信行 (独)森林総合研究所植物生態研究領域 チーム長
横山 隆一 (財)日本自然保護協会 常勤理事
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【平成19年度の予定 】
保全管理委員会
(今回、8月、2月の計3回、小笠原村において開催予定)
アドバイザー会議
(6〜7月、1月の計2回、都内において開催予定)
【問い合わせ先 】
【林野庁】
国有林野部 経営企画課 担当:金谷、竹中
TEL:03−6744−2322
関東森林管理局 計画課 担当:岡井
TEL:027−210−1170
同 東京事務所 担当:河岡
TEL:03−3699−2530
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